書評:フット×ブレインの思考法 日本のサッカーを強くする25の視点
フット×ブレインの思考法 日本のサッカーを強くする25の視点
- 作者: テレビ東京 FOOT×BRAINプロジェクト編
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/12/14
- メディア: 単行本
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サッカーを独自の視点から考えるテレビ東京系列サッカー番組、Foot x Brainから誕生した一冊。
番組の内容をうまく編集して文字に落とし込んだのが、今回の内容。
戦う人
支える人
育てる人
見守る人
という4つの切り口で番組を束ねて編集している。
私はこの番組が大好きで、
今まで日本のスポーツ報道になかった、
スポーツの多様性をうまく浮き彫りにして表している良質の番組だと思う。
番組のサッカー愛が、MCの勝村さんの「はじめに」というイントロでよく伝わってくる。
以下引用
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ものごとを一方的な観点から見ることはフェアじゃない。片側から当てた光だけを信じちゃいけない。360度ぐるりと眺めて初めて、その本質に迫ることができる。
『FOOT x BRAIN』がサッカーに対して果たすことができる役割があるとしたら、まさにそんなところにある気がしています。
サッカーのことを理解するには、いろいろな角度からいろいろな見方をした方が、サッカーの魅力や本質に迫ることができます。
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確かにこの番組には、様々な分野のゲストが登場している。
料理人
代理人
選手の妻
トレーナー
通訳
ピッチの管理人
スカウト
ホペイロ
メディア
選手や指導者はもちろん、とにかく幅広い。
サッカーというスポーツを本当に360度から考察しようとしている気概が伝わってくる。
ここで大事な点は、サッカーがもたらしている職業選択の可能性と幅である。
栄養管理士、トレーナー、通訳、統計学も必要とされるアナリスト、クラブ運営(会計、マーケティング、法律)指導者、スポーツメーカー、関連グッズ、スポーツメディア(放送、出版、ライター、ジャーナリスト)、カメラマン、エージェント、選手マネージメント、プロモーション、スタジアム管理、ピッチの管理、旅行代理店、サッカーくじ、チケット、警備、フットサルコート運営、サッカースクールと関連事業を挙げるだけでこれだけの職種が浮かんでくる。
実はここに日本のスポーツ産業発展の可能性が眠っているのではないだろうか?
部活でただひたすら「頑張ればできる」「努力が大事」「夢は叶う」と唱え続けるのもいいのかもしれないが、
反面どこかで現実と向き合ってこれだけの可能性を部活の段階で示して、
ここに向かって「頑張る」「夢を叶える」努力をさせてもいいのではないだろうか?
努力のベクトルを変えるだけで、色々な可能性が提示できるのではないだろうか?
それによって初めて日本全国に徐々にスポーツ文化が根付いていくのではないだろうか?
そしてそれによって、過去の横浜フリューゲルスやbjリーグの東京アパッチやJBLの数々のチームのように消えてなくなるクラブも減るのではないだろうか?
逆に既存のクラブも経営が上向くかもしれない。
そう考えると、可能性を提示したJリーグの果たした役割は限りなく大きいし、責任も思い。
そしてFoot x Brainの果たしている役割ももちろん大きい。
この番組が末永く続くことを祈って、
そしてこの番組が日本のスポーツ界全体に好影響を与えることを祈って、
是非読んでもらいたい一冊だ。
テレビ東京の放送エリアは実は限られている。
番組を見れない人に是非進めてもらいたい一冊だ。
また勝村さんの「はじめに」から引用
『FOOT x BRAIN』は僕にとって「人生の親戚」です。
この番組に出会えたことで、僕の人生がとても豊かになりました。
番組のDVD化を待とう!
このテーマに興味を持たれた方は、ぜひポッドキャストもお楽しみ下さい!
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