箱根駅伝のデータ通とデータを重要視しない日本のスポーツ

明けましておめでとうございます。
いよいよ明日もはや日本の風物詩となっている箱根駅伝がスタートし、より正月気分に浸ることでしょう。
さてその箱根駅伝の往路のゴール地点近くに「箱根駅伝ミュージアム」というものがあるそうだ。


外観だけでも。。。


興味深いのはこの博物館が富士屋ホテルによって運営されている事だ。
そしてもう一つ興味深いのはこちらの副館長。
12月15日の日経新聞の記事で紹介された川口賢次さん。
趣味で40年前から5000人以上にものぼる選手(補欠を含む)ものデータを調べあげ、そのデータを日本テレビに渡していたそうだ。
そのデータ内容は半端ではなく、高校時代の成績からベストタイムまで及ぶ。
もちろん専門紙などのスクラップは当たり前。
さらにはNHKラジオの放送までをテープに録音していた徹底ぶり。
87年からは日本テレビのプロデューサーからアドバイスを求められ始める。
ネットの時代になると関連ホームページからブログまでその調査は及ぶ。
そして2010年に務めていた旅行会社を定年で退職し、富士屋ホテルの役員に誘われて現職に至るそうだ。
箱根に足を運ぶファンがいれば、是非立ち寄ってみるとおもしろいだろう。


さて私がここで思う事は、日本のスポーツ界の記録に対する重要性の認識の低さ。
アメリカでは末端までやたらと記録をきちんと取り、そして管理する。
そして誰かが記録を樹立した場合はきちんと敬意を払う。
ではどんなスポーツでもいいが、高校の県大会レベルできちんと記録をつけていて、それが歴史のどこに位置づけているのか把握しているだろうか?
便宜上バスケットボールをみてみよう。
県の公式戦で、1試合での最高得点トップ10の日時、対戦相手、名前がぱっと出てくるだろうか?
県大会での最高得点者は?
アシストは?
最も多くリバウンドを取った人は?
おそらく出てこないだろう。


次にアメリカ式敬意を払う事例だが、動画で見てもらいたい。

イチロー選手の記録樹立を見届けるジョージ・シスラーの子孫

レイ・アレンの記録樹立を祝福するレジー・ミラー


きちんと過去と現在を結びつけ、敬意を払うのがアメリカ流。
極端に言えば花束ガールが出てきて花束をさくっと渡すのが日本流。




日本ではスポーツと学校教育が混じってしまっているせいか個人を賞する風潮がないのかもしれないが、さすがにプロでは思いっきりやって欲しい。


そうすれば様々な効果が表れる事を知って欲しい。
詳細は下記関連記事に書いているので、機会があれば是非読んでもらいたい。


関連記事:伝統を大切にしない日本のスポーツとスポーツメディア
関連記事:地域密着型スポーツクラブと部活の未来7 (交流編)


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