マシンガン打線の誤解
1998年に横浜ベイスターズが優勝したときの打線は、マシンガン打線と呼ばれ驚異的なつなぎをみせたことで有名だった。
マシンガン打線という響きだけ聞くと、全員が勢いでバット振りまくってうまくはまったかのような印象を受けるが、実は違う。
やはりやはり、どうしてかここでもマネーボールに行き着くのだ。
この事実をみてもらいたい。(データ参照:BRM年度別チームデータ検索)
1998年ベイスターズ 出塁率
石井拓朗: .389
波留 敏夫: .338
鈴木 尚典: .408
ローズ: .413
駒田 徳広: .311
佐伯 貴弘: .357
進藤 達哉: .331
谷繁 元信: .346
中根 仁: . 369
この成績、実は驚異の数字だ。
どれだけすごいかというと、今年の出塁率トップの成績と比較してみればわかりやすい。
1 青木 宣親 .383
2 鳥谷 敬 .377
3 畠山 和洋 .373
4 長野 久義 .370
5 和田 一浩 .369
6 ホワイトセル .356
7 バレンティン .348
8 マートン .348
9 宮本 慎也 .345
10 渡辺 直人 .342
もちろん単純比較はできないものの、1998年のベイスターズ打線の成績は今年のトップ3を総なめどころか、さらにはトップ10に6人も入ってしまう成績を残していたのだ。
これではむしろつながりが出る方が自然なのかもしれない。
とにかく塁にランナーを出して相手バッテリーにプレッシャーをかけ続けていたのだ。
せっかくの良き伝統があったのにも関わらず、現在の横浜打線は得点力こそあるものの、逆に多くのチャンスを逃している可能性が高い。
これは出塁することの大切さを球団が、指導陣が大事にしていないからだろうか?
いずれにせよ、横浜には大物スターが来る可能性は低い。
球団もどちらかといえば貧乏球団の部類だ。
だとすれば、やはりマネーボールしか強化の道はないのではなかろうか?
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