もっと深く報道されるべきスポーツニュース

最近いくつか今後のスポーツを大きく左右する可能性が大きいニュースがあるのにも関わらず、扱いがやたらと小さいことが気になる。

箇条書き、順不同で

堀江らが外れる ラグビー日本代表
 日本ラグビー協会は31日、アジア5カ国対抗(4、5月)の日本代表の入れ替えを発表した。フッカー堀江翔太、SH田中史朗(ともにパナソニック)CTB平浩二サントリー)が外れ、フッカー木津武士(神戸製鋼)、CTB森川海斗(ホンダ)、SH内田啓介(筑波大)を追加招集する。堀江、田中は海外のチームと契約の可能性があるためで、平は疲労の蓄積が理由。

[ 共同通信 2012年3月31日 20:37 ]

ここのポイントは、海外に挑戦しようとしていること。
どこの国で何に挑戦しようとしているのか?
まーNZなのだが、どのレベルとかこれがどのように日本のラグビーに還元されるのか?
とか、堀江の以前のNZ挑戦の話や国際的な評価など様々な切り口があるが、紹介は皆無。。。

堀江選手の以前のNZ挑戦の様子はこちらの一冊に


オールブラックスが強い理由 ラグビー世界最強組織の常勝スピリット

オールブラックスが強い理由 ラグビー世界最強組織の常勝スピリット

JX新監督に佐藤氏=内海氏は代表監督に専念―バスケット女子
 バスケットボール女子のWリーグで4年連続2冠を獲得したJXは28日、内海知秀監督(53)が退任し、後任にコーチの佐藤清美氏(49)が決まったと発表した。女子日本代表監督を兼任していた内海氏は、ロンドン五輪出場を目指す同代表の指揮に専念する。
 内海氏は2001年シーズンからジャパンエナジー(当時)を率いて、Wリーグ優勝8度、全日本総合選手権優勝7度の強豪チームに育てた。佐藤新監督は秋田・能代工高出身で日大、日本鉱業(当時)でプレー。指導者としてはジャパンエナジー男子の監督などを歴任した。

ここのポイントは内海氏の専任かもしれないが、一方でJXの近年の最大の功労者が椅子を譲ることが注目されるべきところだろう。
彼の達成してきた偉業、指導した選手や彼の選手としてのキャリアの紹介は皆無。
そして日本のバスケ界のチーム選びはほぼ縁故。
今後JXに有望な選手を獲得する上で影響があるのかどうか?
そして日本のバスケ界をリードしてきたJXが監督交代で衰退するかどうかなどの考察も皆無。
佐藤氏の監督としての過去実績にも触れていない。。。


女子バスケ界の迷走ぶりを書いた以前のブログ


鈴木氏が日本代表監督復帰へ=バスケット男子
 バスケットボール男子日本代表の監督候補に、日本リーグ・アイシンの鈴木貴美一監督(52)が挙がっていることが9日、分かった。男子日本代表はロンドン五輪出場を逃し、2月にトーマス・ウィスマン監督が解任された。11日の日本バスケットボール協会理事会で諮られる予定。
 鈴木監督は2008年北京五輪の予選などで日本代表監督を務めた。アイシンの監督としては1995年以降、リーグ優勝4度、全日本総合選手権優勝8度を達成している。(2012/03/09-20:46)

こちらの報道は問題だらけ。
物足りなさ満点。
男子バスケがどれだけ低迷しているかについては触れず、そして現時点の力も伝えられていない。
ウィスマンも何がいけなかったかには触れず、またなぜまた鈴木監督になったか?の疑問点についても触れられていない。


男子バスケ発展の阻害要因について書いた以前のブログ

NBA懐かしのシューターまとめはこちら

リン、今季は絶望的 NBA
 米プロバスケットボール、NBAのニックスで今季、大ブレークした台湾系米国人のジェレミー・リンが左膝半月板損傷のために手術を受けることが3月31日、明らかになった。AP通信によると、全治6週間で今季中の復帰は絶望的という。
 学業優秀で有名なハーバード大出身の23歳のガードは、2月に途中出場から大活躍してレギュラーを獲得。不振のチームを勢いづかせて脚光を浴びたが、3月24日の試合を最後に欠場していた。(フェニックス共同)

[ 共同通信 2012年4月1日 10:43 ]


今年のNBAを最も湧かした選手、ジェリミー・リン。
アジア人のガードで初めて大活躍したNBA選手。
日本人の目指すべき選手像、基準を示してくれた偉大な存在のはずなのに、日本のマスコミの取り上げ方は小さい。


LINSANITYについての解説は、ポッドキャスト「スポマン JAPAN!」にて


リンが登場する前に、私が日本人が目指すべき存在として紹介した選手はこちら


巨人契約金問題、公取委独禁法違反しない」
 プロ野球巨人の契約金が最高標準額を超過していたと朝日新聞が報じた問題に関連し、12球団で契約金の上限を設定し制限することについて、公正取引委員会は28日、「(カルテルを禁じる)独禁法にはただちに違反しない」との見解を示した。定例記者会見で朝日新聞記者の質問に山本和史事務総長が答えた。

 公取委によると、球界側から1994年に新人選手の契約金に条件を設けることについて相談があり、「球団と選手との間には労働契約があるとみられ、ただちに独禁法には違反しない」と口頭で回答した。独禁法が規制する事業者間の取引とは異なるという。山本事務総長は「現在もその認識は変わっていない」としている。(共同)


ここのポイントは公取委の部分だろう。
アメリカではNFLなどが公取委からの特例処置で免除されている。
つまりリーグとして共存共栄することが法で認められており、自由競争がリーグのルール内で行われている。
日本のプロ野球にその思想はなく、このあたりの違いや背景などを説明すると日本のスポーツファンももっと色々な視点を持てる。


日本のプロ野球の異常さについて書いた以前のブログ

スポーツ観光で訪日客獲得狙う 五輪招致も、新組織発足
スポーツ観戦やアウトドアレジャーなどで日本を訪れる外国人旅行者を増やすため、民間の全国組織「日本スポーツツーリズム推進機構」(JSTA)が1日、発足した。インターネットの交流サイト「フェイスブック」を使って自治体などと情報を共有し、国際大会を誘致。2020年夏季五輪の東京招致に向け、国や東京都などと連携した活動も行う。JSTAはスポーツ団体や旅行会社、大学などで構成。
2012年4月1日(日)17時4分 - 共同通信


こちらのポイントはスポーツと観光をパッケージで考えている点だろう。
チャンピオンズリーグでは、多くのファンが国をまたいでチームを応援しに行く。
アメリカだとスーパーボウルなどのイベントは、観光としても大切な側面を持っている。
日本ではこの概念はあまり普及していない。
沖縄ではプロ野球やサッカーそして韓国などのサッカーチームのキャンプの誘致で観光の側面でも努力している。
その辺りと共に伝えると広がりがでる。


まずはスタジアムの魅力作りからですかね...


藤原、川内と合同練習=異色コンビが実現―陸上男子マラソン
 ロンドン五輪陸上男子マラソン代表の藤原新(東京陸協)が31日、埼玉県内の荒川土手で公務員ランナーの川内優輝(埼玉県庁)と合同練習を行った。片道3キロのコースを1キロ3分前後のハイペースで2往復。強風が吹き荒れる悪条件の中、抜きつ抜かれつの“激戦“を展開した。
 藤原が「一緒に走ろう」と持ちかけて実現した合同練習。「交互に先頭に立ち、レース感覚で質の高い練習ができた」と充実の内容ににんまり。五輪代表から漏れた川内も「(藤原の)いいところを取り入れて2時間7分台を目指す」。実業団に所属しない異色コンビの練習成果はいかに。 

実業団に所属せずにプロとしてランナーとして自立していけるか?
これがこのニュースのポイントだろう。
賞金レースは日本ではまだ少ないが、海外では珍しくない。
日本人でも海外の賞金が出るレースに数多く出場して生活をしていくランナーが登場するかどうか?などの考察は面白いだろう。


川内選手の与えたインパクトについて書いたブログ


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