カズと読むNBAの潮流: 楽しむには資格が要る

楽しむには資格が要る

今話題のこの本を読んでいます。

やめないよ (新潮新書)

やめないよ (新潮新書)

彼のコラムは日経で欠かさずに読んでいたから、言葉の重みと良さは理解していたつもりだったが、ふと気付いた事がある。
彼の言葉と昨今のNBAを照らし合わせて読んで行くとおもしろいのではないかと?

まだ読み終わっていないので、普段の速読はやめて、ゆっくりかみしめながら、そしてNBAを想いながらしばらく実験的に綴っていきたいと思う。

ということで、最初の言葉はこれ。
「選手にとって一番楽しいのは勝つことだから、楽しむには資格が要る」

現在アメリカでは、マイアミ・ヒートが第4クォーターの途中、ウェイドの3ptが決まって15点差をつけたところではしゃぎすぎたが為に負けたのではないか?という論争が巻き起こっている。
つまりは、決着をつける前にcelebration/祝い始めたがために、マーベリックスの怒りに火をつけただけでなく、油断したという見方だ。
記者会見では一番はしゃいでいたウェイドとジェームズは否定したものの、ボストンを破った後に大はしゃぎして泣いていたこともあり、またもや彼らのはしゃぎっぷりが注目を浴びてしまうことになった。
ただやはり決定的な違いは、結果を残した後にはしゃぐことと、試合中にはしゃぎすぎることの差だろう。

一方のダラスは、二人の胸パンチやらいつまでもシュートポーズを保ったまま余韻に浸っているウェイドを見て、テリーを筆頭に火がついたことを記者会見で述べている。
そして大黒柱のノビツキーは会見で、"We're a veteran team and we don't get too high with the highs and too low with the lows," (我々はベテランのチームで、いい時は調子に乗りすぎず、悪い時はどん底まで落ちない)と述べている。
これぞ勝つための資格なのかもしれない。

勝利をほぼ手中におさめながら、手痛い敗戦を喫したヒートがこの教訓を糧とするか、既にその重要性を把握しているかもしれないマーベリックスが勝ち進むのか?
カズの言葉を思い出しながらNBAファイナルを見るのも悪くないかもしれない。

第2戦のハイライトビデオ
問題のシーンは2分50秒辺りからです。