バスケの未来が少しずつ大人の手によって塞がれようとしている。
そしてバスケの未来が一人の若者によって広げられようとしている。
バスケットボール界からほぼ同じタイミングで、アイロニーたっぷりのニュースが二つ届いた。

まず日本バスケットボール協会の内紛が収束しないことから、JOCより追加処分が下されそうだ。選手強化交付金の中止に続き、まだまだ処分は続きそうな気配。

次に、JOMOのガード大神がWNBAのトライアウトを受けるというニュースだ。
大神は日本人選手のガードとしては身長が高く、パワー負けもしないだろう。
スピードとシュート力もあるから残るは言葉の問題も絡むリード力の部分だけか?WJBLファイナルを見て、ちょっとキープ力が気になったが、私としては活躍できるだけの力があると思う。
後はチームとコーチとの相性だろう。

大人の手により若い世代の可能性が潰されていき、一人の若者によって世界に通用する夢が広がるかもしれない。
この現実をバスケットボール協会の人々はどのように感じているだろう。

競技は違うが、以前オーストラリアラグビー協会が、傘下のNSWラグビー協会の運営がひどかったことを受け、一定期間直接運営に乗り出したことがあった。
言わばちょっとした整理機構の役割を行い、軌道に乗ったところでまた運営の実権を返還した。
JOCにその能力と覚悟があるかどうかはわからないが、それぐらいのことをしない限り、このままでは日本のバスケの未来が尻すぼんで行くばかりである。
大人の権力闘争で罪のない人々の可能性と楽しみを摘み取ってはならない。

未来を塞ごうとするエゴと、未来を切り開く力、どちらが勝つだろうか?大神選手に幸あれ。May the force be with you!