なぜイチローの不調は取り上げられないのだろうか!?
今年のMLBで最も話題にならない最大のトピックスはイチローの不振ではないかと思っている。
マスコミから触れてはいけないような空気を感じるのは私だけだろうか?
確かにイチロー選手は誰にでもオープンに真摯にマスコミに話す印象ではない。
言っている事も難解である。
悪く書いたりバカな質問をすればシャットアウトされることは予想がつく。
しかし報道から専門的な分析が一つもないのは寂しいし、奇異にも感じる。
私の記憶が正しければ、大昔落合氏は身体能力(驚異的な動体視力)に基づくバッティングだと評していたことがあったかと思うが、実際はどうなんだろう。
ちなみにシーズン終了後の本人のコメントは、
「なぜか晴れやかですね。たぶん200を続けることに対して区切りがついた。そこではないですかね。ようやく続けることに追われることがなくなったので、ちょっとホッとしている」
よくわからない。。。
よくわからないので、単純比較は必ずしも正しくはないとわかっていながらも、参考までにMLBの安打製造機、ピート・ローズの同年齢時のヒット数と比較してみよう。
ピート・ローズはMLBの歴代安打数1位のバットマンで、スイッチヒッターでもあったが、イチローほどの足の速さを誇っていた訳ではない。
イチロー選手
シーズン 安打数 年齢
2001 242 27
2002 208 28
2003 212 29
2004 262 30
2005 206 31
2006 224 32
2007 238 33
2008 213 34
2009 225 35
2010 214 36
2011 184 37
ピート・ローズ選手
シーズン 安打数 年齢
1969 210 27
1970 218 28
1971 205 29
1972 192 30
1973 198 31
1974 230 32
1975 185 33
1976 210 34
1977 215 35
1978 204 36
1979 198 37
ちなみに興味深いのは、ローズ氏は39歳の年に初めて打率が落ちる。
162試合に出場し、打率は2割8分2厘、今年のイチロー選手の2割7分2厘よりも高い。
そして40歳の年に107試合に出場し3割2分5厘を打つのを最後にパフォーマンスが落ちていき(出場し合いが少ない、打率が低いなど)45歳でキャリアを終えている。
単純比較はよくないが、一つの目安とすると、内野安打が少なかった事が予測されるローズ氏と比べ、イチロー選手のキャリアに黄色信号が灯り始めたと考えてもおかしくはない。
それなのに、なんだか話題にすらならない。
Numberwebのコラムは完全なる楽観論。
私は何もイチローの不幸や老いを願っている訳ではもちろんない。
逆にこのスーパースターに活躍し続けて欲しいからこそ、気になって仕方ない。
何故今年は不調だったのだろう?
まだまだ進化の途中なのか?
ケガを押してプレイしていたのか?
相手ピッチャーが何か攻略法をついに掴んだのか?
それこそ落合や野村や他の解説者はどう見たのか?
誰かに教えてもらいたいくらいだ。
ちなみにYahoo では来年イチロー選手が200本安打を打つかどうかアンケートをとっている。
イチローは2012年シーズンに200安打を達成できる?
今日時点で、
できる 55%
できない 41%
わからない 6%
となっている。
日本人としては既に未知の世界にいるイチロー。
老いとの戦いであるならば、日本のスポーツ界が誇る最強の年配者達から是非教えを乞うてもらいたい。
工藤、カズ、ゴン中山、山本昌、日本にはいくらでも40の壁を越えた人はいる。
イチローもその仲間入りしてもらいたい。
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